d1.gif d2.gif d3.gif
5月21日 開催
    打ち返す波きらめきて新樹光 宇都宮美智子
    葉桜となりしみ吉野風さわぐ

    火の島へ卯波蹴立てて帰り船 
稲福昌一
     海分つ若松の砂洲渡りけり

    日時計の影濃くありぬ園五月 
松山寿美
    薔薇園の人の流れの緩やかに

     城下町よぎる水音風は初夏 
門田窓城
     風若葉心ほぐるる虚子の塔

      既に型生れつつあり袋角 
西村舟津
     燦爛と階を落ち来る作り滝

    繍毬花白き重さを活けらるる 
池末あけみ
    一斉に植田となりし伊賀盆地

  まくなぎを適わぬまでも追ひ払ひ 
布野 壽
       過疎村の一大行事山開

     隠沼を埋め尽くして菱の花 林 雄次郎
     到来の旬を炊きあげ豆の飯
▼次へ
▼次へ
 
      葉桜や哲学の道小暗くす 野田ゆたか
     新緑の道果つところ湖展け
 
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・

   世に遠く結ぶ草庵苔の花
  遅れ咲く都忘れや遠流の地
昌一の句
火の島=桜島、青ケ島など火山が噴火している島。
海を分かつ松の砂洲=京都・丹後の天橋立

窓城の句
虚子の塔=虚子が延暦寺に滞在した経験を基に
    書いた「風流懺法」で、延暦寺にあり。 

あけみの句
繍毬花=てまりばな。

雄次郎の句
隠沼=こもりぬ/かくれぬま。「隠沼を」5音で
  詠むので「こもりぬを」と読む。
  草、水草などで覆われていて上から見えない沼。

佐知の句
遠流=おんる/をんる。
   律令制に定めた流罪のうち最も重いもの。
   京都からの距離が遠い伊豆、安房、常陸、
  佐渡、隠岐、土佐などへ。
ゆたかの句の景
 哲学の道のホームページへ リンク
▲先頭へ
▲先頭へ
新樹の俳句 打ち返す波きらめきて新樹光 宇都宮美智子の俳句。葉桜の俳句 葉桜となりしみ吉野風さわぐ。卯波の俳句 火の島へ卯波蹴立てて帰り船。稲福昌一の俳句。若松の俳句 海分つ若松の砂洲渡りけり。五月の俳句 日時計の影濃くありぬ園五月 松山寿美の俳句。薔薇の俳句 薔薇園の人の流れの緩やかに。初夏の俳句 城下町よぎる水音風は初夏 門田窓城の俳句。若葉の俳句 風若葉心ほぐるる虚子の塔。袋角の俳句 既に型生れつつあり袋角 西村舟津の俳句。作り滝の俳句 燦爛と階を落ち来る作り滝。繍毬花の俳句 繍毬花白き重さを活けらるる 池末あけみの俳句。植田の俳句 一斉に植田となりし伊賀盆地。まくなぎの俳句 まくなぎを適わぬまでも追ひ払ひ 布野壽の俳句。山開きの俳句 過疎村の一大行事山開。菱の花の俳句 隠沼を埋め尽くして菱の花 林雄次郎の俳句。豆飯の俳句 到来の旬を炊きあげ豆の飯。葉桜の俳句 葉桜や哲学の道小暗くす 野田ゆたかの俳句。新緑の俳句 新緑の道果つところ湖展け。選者 西ア佐知の俳句 苔の花の俳句 世に遠く結ぶ草庵苔の花。都忘れの俳句 遅れ咲く都忘れや遠流の地 2005年(平成17年)6月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。