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4月17日 開催
     風船に忽ちなほる子の機嫌 布野 壽
     股のぞきしての三景海長閑

    蝌蚪太る法の池なる寧らぎに 
西ア佐知
    阿の閻魔吽の司録に春の逝く

    里山の生き生きとして百千鳥 
宇都宮美智子
  五色椿かがよひ落ちて弧なりけり

      高円の皇子の塚山春深し 
松山寿美
     閻王に己が春愁みつめらる

      風車五色の風の廻しをり 
寺本光堂
    囀りに囀り呼んでをりにけり

       閻王へ遅日の燭を奉る 
門田窓城
   湖波へ花触れなんとして触れず

      藤棚に水琴窟の幽かな音 
西村舟津
    蒼天にさゆれて枝垂れ桜かな

      啓蟄の庭鶏の駆けやまず 林 雄次郎
     桜五分咲きたる空に昼の月
 
  
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    降り注ぐ日ざしの中に春惜む 池末あけみ
 散りしきる花にためらひなかりけり

    藤咲ける世界遺産の宮にかな 稲福昌一
    くれなゐに点と白ある椿かな

    白れんの闇を深めて雨もやう
 野田ゆたか
  明日香路のルートここより風光る
 
 
 
・・・・・ 選者 山 口 正 秋 詠 ・・・・・
 
   鉦太鼓だけの無言の嵯峨念仏
    試歩の道朧の月を仰ぎては
 
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風船の俳句 風船に忽ちなほる子の機嫌 布野壽。長閑の俳句 股のぞきしての三景海長閑。蝌蚪の俳句 蝌蚪太る法の池なる寧らぎに 西ア佐知。行く春の俳句 阿の閻魔吽の司録に春の逝く。小鳥の俳句 里山の生き生きとして百千鳥 宇都宮美智子。椿の俳句 五色椿かがよひ落ちて弧なりけり。春深しの俳句 高円の皇子の塚山春深し 松山寿美。春愁の俳句 閻王に己が春愁みつめらる。風車の俳句 風車五色の風の廻しをり 寺本光堂。囀の俳句 囀りに囀り呼んでをりにけり。日永の俳句 閻王へ遅日の燭を奉る 門田窓城。花の俳句 湖波へ花触れなんとして触れず。藤の俳句 藤棚に水琴窟の幽かな音。西村舟津 枝垂桜の俳句 蒼天にさゆれて枝垂れ桜かな。啓蟄の俳句 啓蟄の庭鶏の駆けやまず 林雄次郎。桜の俳句 桜五分咲きたる空に昼の月。春惜しむの俳句 降り注ぐ日ざしの中に春惜む 池末あけみ。花散るの俳句 散りしきる花にためらひなかりけり。藤の俳句 藤咲ける世界遺産の宮にかな 稲福昌一。椿の俳句 くれなゐに点と白ある椿かな。白蓮の俳句 白れんの闇を深めて雨もやう 野田ゆたか。風光るの俳句 明日香路のルートここより風光る。嵯峨念仏の俳句 鉦太鼓だけの無言の嵯峨念仏。朧月の俳句 試歩の道朧の月を仰ぎては 山口正秋。2004年(平成16年)4月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。