日牟禮神社付近一帯吟行記
haidan-06.gif haidan-05.gif
平成20年10月12日  長谷山由美
 引鶴恒例の吟行は10月の12日であった。

 週間の天気予報では「晴」との予報が出ていましたので雨の心配はしていませんでしたが、二日前より北東の風が少し強く冷え込んでいましたので気にはなっていました。
 
 幸い当日は好天に恵まれ、絶好の吟行日和となりました。私たちは、京阪神方面から来る句友を迎えるため、少し早く今津を出発し、集合場所である近江八幡駅に待ちました。
 
 駅には、家族連れ、カツプル、サークル活動の学生や、歩こう会の人たちで混雑していました。
 
 ここで近江八幡について少し紹介しますと、近江八幡は商人の町で近江商人発祥地の一つです。日本全国は勿論、当時の安南やシャムにも雄飛した商人もいました。
 
 彼らの商売は信用を第一とし、便乗した儲けは厳しく戒め庶民から愛され必要とされていたのです。また、橋の架け替えや神杜仏閣への寄進をし、地域への貢献を果たしてきました。そういう気風が今に見てとれる町です。
 
 私たちは駅の時計と睨めっこしながら待っていますと、定刻9時33分着の新快速で佐知先生、恭生、窓城両先生はじめ句会の方々の顔も揃い、総員24名となり、バス停へ向かいました。
 
 バスはほんの10分程度で、吟行の目的地である、日牟禮八幡宮・八幡堀へと到着しました。そこで約1時間半の句作りをすることとなりました。
 
 この日牟禮八幡宮の由緒書には「伝記によれば、第13代成務天皇高穴穂の宮に即位の折、武内宿禰に命じて、この地に大嶋大神を祀られたのが日牟禮杜の鎮座の始めと」記されています。
 
 應神天皇6年天皇近江行幸の折、奥津島神杜に参詣されて還幸の折に宇津野々辺に御少憩になり、御座所を置かれた。その後年を経て御仮屋の跡に、日輪の形2つ見ることが出来た。
 
 それ故に祠を建て「日群之杜八幡宮と名付く」と記され、持統天皇5年藤原不比等が参拝し、和歌を詠んだに因み日牟礼杜に改たむとあります。
 
その後、室町、戦国、徳川の世と変遷を重ね、明治9年郷社に列し、大正5年県社に列せられ、昭和41年には神社本庁別表神杜に加列、神社名を日牟禮八幡宮と改称しました。
 
 この日、日曜とあって日牟禮宮には観光バス、白家用車で満杯となり、多くの客はロープウェイに乗り山頂の「村雲御所瑞龍寺」へと向いました。
 私達は時間の制約もあり行けませんが機会を見つけて是非訪れたいと思いました。
 
 また、宮内には有名な菓子屋「たねや」もあり。興味を引いたのは、だんご屋でした。団子の他ソフトクリームや土産物もあり、買い求めている人も多くいました。
 
 ここで吟行のもう一つの目玉である八幡堀ですが、現在の近江八幡の発展に八幡堀の役割は欠かす事は出来ません。
 
 堀は城を防御するために存在しましたが、豊臣秀次はこの八幡堀を運河として利用することを考え、琵琶湖を往来する船をすべて八幡の町へ寄港させました。
 
 また、八幡山城下はかつての安土と同じく、楽市楽座を取り入れたことから、商人の町として活気を呈しました。
 
 その八幡堀も昭和30年頃になると、時代は高度経済成長期に入り、人々の生活が変化する中で、次第に市民の関心が薄れ八幡堀はドブ川の様になり埋め立てられようとしました。
 
 しかし、「八幡堀は埋めた瞬間から後悔がはじまる。」の合言葉により市民が立上り、保存運動が始まり現代の景観が保たれているのです。
 
 私はその八幡堀に腰を据えていますと、その堀を屋形船が観光客を乗せて往来をして来ました。絶好の句材でしたので一生懸命に句作りをしました。
 
 その外に汀にはコスモスをはじめ多くの花が活けられ句材を提供してくれました。そうこうしていますと、1時間半はあっζ言う間に過ぎ一同、駅までとって返し各々昼食を摂りました。

 12時半には約束の南口のモニメントの前に集合、句会場となる「男女共同参画センター」へむかいました。

 会場は広く、明るく気持ちの良い所で10分遅れの1時40分投句締切ではじまりました。
 
 例のごとく清記、選句、舟津さんの披講とつづき最後に佐知先生の選と丁寧な句評があり無事終了しました。
 
 私は、今迄琵琶湖方面の吟行はポツポツと参加をさせて貰っていましたが、句会の皆さん方と顔を合わせると元気を貰えますので、これからは浩先生について吟行へも成るべく出席したいと思います。宜しくお願いします。
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   
近江八幡観光紹介のホームページ
https://www.tripadvisor.jp/Attractions-g1023564-Activities-Omihachiman_Shiga_Prefecture_Kinki.html