枚岡梅林吟行記
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平成17年2月13日  野田ゆたか
 2月13日日曜日、引鶴月例吟行句会に参加した。
 吟行地は、東大阪市、近鉄奈良線枚岡駅南東方、約400m、山腹の枚岡神社に接する梅林である。
 
 句会場は、同線生駒駅近くの生駒市コミュニティーセンターである。
 
 集合場所の枚岡駅前へは、途中お会いした、貫野浩さん、松山寿美さんと共に少し早めに着き、皆さんの到着を待っていたところ、駅前には、生駒山登山ハイキング、あるいは梅林に向かうカメラグループの集合待ちの方々も多く見えていた。
 
 集合の午前10時が近づくにつれて、句友の皆さんが次々に到着され朝の挨拶を交わして吟行がスタートした。
 
 当日は、太陽が朧に見える霞の曇天で、集合までは、春寒し、余寒とも感じられる気候てあったが、絶好の梅見日和であった。
 
 この時、吟行の第一句
 
  お早うの声に消えゆく余寒かな  ゆたか
 
を詠み、梅林へは、直行すれば7、8分で行けるが、集合地前にある「枚岡神社」を参拝し、それから本殿前から梅林に向かうことにした。
 
 神社は、古くから「河内の国の一の宮」と崇められてきた古社で、約1200年前、二神を奈良の春日大社に分祀したことから元春日と呼ばれ、藤原氏の隆盛とともに栄えたと伝えられている。
 
 本殿は、春日造と似ているが枚岡造という独自の様式で、手入れがよく行き届いた桧皮葺き、極彩色の美しい建物であった。
 
 参道には、生駒山中を発した小流れが横切り、禊ぎ場の滝があるが、当日は、流水量が少なかった。
 
 梅林は、神苑の南側斜面一帯にあり、社前で梅香を感じて、二句目
 
梅の香が人呼び寄せし一の宮  ゆたか
 
を詠んだ。
 
 本殿から梅林入口までは約150メートルである。
 梅林は、奥行き200メートル弱、面積2万平方メートルくらいで、明治時代、枚岡神社の氏子さんが梅を植えたのが始まりです。
 
 現在では、大阪府営公園として紅・白梅、一重咲き・八重咲き、早咲き・遅咲きとバランスよく約400本が植えられている。
 
 その日は、満開あるいは散る梅、又は蕾の固い木など様々な梅が楽しめた。園内の売店主の話では、これから三月中旬頃までが見頃とのことであった。
 
ここでは、
 
句帳手に似たもの同士梅見かな  ゆたか
   
一と言で片づけてゐる梅の色   ゆたか
 
などを詠んだ。
 
 また梅林には、南北朝時代に四条畷で戦死した武将、楠木正行公の首洗いの井戸、河内の地場産業である刷毛、ブラシの顕彰碑、大阪のホトトギス俳人松瀬青々(まつせせいせい)昭和12年没の俳句碑などがあった。
 
 句会は、午後2時締切り、8句出句・8句互選、披講士西村舟津さんで進行した。
 
 佐知先生選の披講は、句評などコメントのほか、選外句の問題点を示して指導されるなど、参加者一同作句の参考になる事が多々あって勉強させて頂いた。
 
 佐知先生ありがとうございました。お疲れが出ませんように。
 
 
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枚岡梅林が紹介されているホームページ
https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000007327.html