梅雨末期各地の豪雨に心傷める日々のつづく7月10日、昨夜の雨も上り、梅雨曇りとは云え薄日もさしてくる吟行となり、ほっと致しました。
長居公園は競馬場や競輸場として使われていた時期もありましたが、昭和34年から本格的な造成、整備が始まり、スポーツ公園として生れ変りました。
大別すると、自然園、植物園、スポーツ施設で、長居陸上競技場、長居第2陸上競技場、相撲場、長居球技場、屋内プール、テニスコート、身体障害者スポーツセンター、トレーニングセンタ
ー、長居ユースホステル、郷土の森、長居植物園、自然史博物館、花と緑と自然の情報センター等が設けられています。
地下鉄御堂筋線、JR長居駅と交通の便のよい事もあって、広く市民に親しまれ、特にサッカー競技のある日には大変な賑わいです。
古きをたずねますと、昔は大阪湾に近い入江のようなところにあった村のようです。古歌に
きみんよのちとせくらべをせざりせばや
長為の浦のまつとつるとに(茲鎮 千載集)
すめらぎの長居の池のみづすみて
のどかに千代のかげぞみえける(常陸、堀川百首)
隣接する臨南寺は桃山時代、豊臣氏淀君の祈願所として建立され本尊は釈迦牟尼仏が祀られています。
南門を入り花壇のつづく道をしばらく行くと植物園の入口に当る。ほぼメンバーが揃って中に入る。すぐ緑に囲まれた大池である。
溢れんばかりの蓮で、手を伸ばせは花弁に触れることが出来そう程、咲き満ちている。じっと見ているとはらりと散る。大き.な葉の上に、水面に、萍の上に散っている。
また明日を待つ蕾はしっかりと花弁を閉じ、花の.一切を散らせた花托がうすみどりに少し傾けて揺れている。
水面に泡を浮かせているのは尺余の錦鯉、よく見ると亀も頭を出している。橋の上の人影に集ってくる。