引鶴180号を発送し終へて創刊15周年を迎へる11月に入ってから、引鶴の記念行事をどうするか、
余り意見のないまゝ主宰の「心ある人達でさゝやかなりとも祝賀句会を」との御意見で、12月の吟行を忘年句会、祝賀句会とする事が決定した。
12月10日、祝宴及句会場は老舗治兵衛道頓堀店4階。12時祝宴開始と定め、吟行地、行程等全て自由としていた。
当日は照らず降らずみの冬日和、早くから黒門市場や芭蕉句碑、アメリカ村等へ足を伸ばした人、エビス
タワー、道頓堀遊歩道で虎視耽耽の人、師走の道頓堀通りで操まれながら苦吟、名句をものにする人、御堂筋に佇む人等さまざまであった。
追ひ越され追ひ行く人も師走人 佐知
求人誌分厚く置かれ街師走 浩
宝くじ並びて夢を買ふ師走 木賊
絶ゆるなく不動に詣ず師走人 律子
新装の夫婦善哉店師走 和子
定刻12時予定された29名の顔が揃って祝賀会となる。
窓城の拙ない司会で始まり、先づは主宰挨拶。
創刊者、翔鶴先生から山口正秋先生、そして私と引継
がれてきた引鶴が、たゞ1号の欠刊もなく15周年、182号を出し終へ、今日その記念祝賀会を開催でき
た事の喜び、諸先輩始め誌友の皆様の御協力御支援に感謝する旨の御言葉と、翔鶴師の提唱した花鳥諷詠、
伝統俳句の道を守り得た事、そして、今後共引鶴の灯を保ち続けていかねばならない旨の行き届いた挨拶があった。続くは貫野浩氏の祝辞である。
先々師も、15周年無欠刊での達成は感激して喜ばれていると思う。