平
成
一
〇
年
三
月
1998/03
水温む
3月の俳句。野田ゆたかの俳句。水温むの俳句 この町は最後の任地水温む。啓蟄の俳句 啓蟄の社屋に残る夕日かな。木の芽の俳句 幾万の木の芽育てて神の杜。春風の俳句 庭の灯を消して春風渡る闇。桜植うの俳句 定年の真白き未来桜植う。春塵の俳句 春塵を払ひて職を退く日かな。風温しの俳句 定年の俳句 風ぬくし定年の日の夜なりけり。