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    八十路過ぎ作句楽しき老の春 清水恵山
    恙なきことを祝ぎつつ小豆粥
      福袋中身気になる大当り
 
     薄端の生花きりりと水仙花 池下よし子
      室咲の花の廊下や逸翁館
     髪染めて日暮れし街の松納
 
     四方山の話始まる焚火かな 瀬尾睦夫
    御降の名残りの雫ほほに受く
     大寒の水を掬ひて小豆炊く
 
    房総の磯に慣れ住み海苔雑煮 田村公平
     人知れず冬芽膨らむ野球場
    一人増え家族写真の賀状来る
 
     不器用が器用に結ぶ初神籤 橋本幹夫
     香煙の虚空に消えて初大師
    屠蘇酌むや退官の日の玉杯に
 
    暁闇に身を縮ませて初日待つ 後藤允孝
     残照の琵琶湖に群るる冬鴎
  羽ばたけば小枝揺らしてしずり雪
 
     黒髪を包み込みたり冬帽子 石崎そうびん
     風花や湖北観音魚籠下げて
      初山河街を二分の長良川
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     淑気満つ平和の丘の平和の火 渡邉春生
        卓上に静かに座る雪兎
     煤逃の子に割り当てる幣作り
 
      正月も無き受験生電車待つ 筒井省司
       忙しきごみの収集初仕事
      初霜や朝の空気の凛として
 
     風やみて夜半の静けさ牡丹雪 山口美琴
   日脚伸ぶリビングの塵よく見えて
      初雪を楽しむ子らの声弾む
 
      寒椿日を抱きしめて紅深む 木村宏一
  ロープウエイ樹氷かがやく空のあを
       小正月甘味処の賑はひて
 
         東雲に一声残し初烏 駒田暉風
    落し湯の音を聴きつつ除夜の鐘
        人波に身体任せて初詣
 
ラグビーのインタヴュー記事しかとあり 石川順一
     雪の降る様な気配の大気かな
      寒鯉や口を動かす事止めず
 
     遠つ祖の一瞬にして山焼ける 森戸しゆじ
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・・・・・・・ 選者詠 野田ゆたか ・・・・・・・
 
  食積に喜寿の祝意の詰められし
    百薬の長てふ薬寒見舞
   雪兎暮れて狭庭に放ちけり
宏一撮影/樹氷飛ぶ
宏一撮影/初御空
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これら写真は、出句函のものを複写しました。
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平成年月インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。Hp管理人 野田ゆたか。
清月俳句会 平成28年1月の清月句会出句から/老いの春の俳句 八十路過ぎ作句楽しき老の春 清水恵山/小豆粥の俳句 恙なきことを祝ぎつつ小豆粥 清水恵山/福袋の俳句 福袋中身気になる大当り 清水恵山/水仙の俳句 薄端の生花きりりと水仙花 池下よし子/室咲きの俳句 室咲の花の廊下や逸翁館 池下よし子/松納の俳句 髪染めて日暮れし街の松納 池下よし子/焚火の俳句 四方山の話始まる焚火かな 瀬尾睦夫/御降の俳句 御降の名残りの雫ほおに受く 瀬尾睦夫/大寒の俳句 大寒の水を掬ひて小豆炊く 瀬尾睦夫/雑煮の俳句 房総の磯に慣れ住み海苔雑煮 田村公平/冬芽の俳句 人知れず冬芽膨らむ野球場 田村公平/賀状の俳句 一人増え家族写真の賀状来る 田村公平/初御籤の俳句 不器用が器用に結ぶ初神籤 橋本幹夫/初大師の俳句 香煙の虚空に消えて初大師 橋本幹夫/屠蘇の俳句 屠蘇酌むや退官の日の玉杯に 橋本幹夫/初日の俳句 暁闇に身を縮ませて初日待つ 後藤允孝/冬鴎の俳句 残照の琵琶湖に群るる冬鴎 後藤允孝/しずり雪の俳句 羽ばたけば小枝揺らしてしずり雪 後藤允孝/冬帽子の俳句 黒髪を包み込みたり冬帽子 石崎そうびん/風花の俳句 風花や湖北観音魚籠下げて 石崎そうびん/初山河の俳句 初山河街を二分の長良川 石崎そうびん/淑気の俳句 淑気満つ平和の丘の平和の火 春生/雪兎の俳句 卓上に静かに座る雪兎 春生/煤逃げの俳句 煤逃の子に割り当てる幣作り 春生/正月の俳句 正月も無き受験生電車待つ 筒井省司/初仕事の俳句 忙しきごみの収集初仕事 筒井省司/初霜の俳句 初霜や朝の空気の凛として 筒井省司/牡丹雪の俳句 風やみて夜半の静けさ牡丹雪 山口美琴/日脚伸ぶの俳句 日脚伸ぶリビングの塵よく見えて 山口美琴/初雪の俳句 初雪を楽しむ子らの声弾む 山口美琴/寒椿の俳句 寒椿日を抱きしめて紅深む 木村宏一/樹氷の俳句 ロープウエイ樹氷かがやく空のあを 木村宏一/小正月の俳句 小正月甘味処の賑はひて 木村宏一/初鴉の俳句 東雲に一声残し初烏 駒田暉風/除夜の鐘の俳句 落とし湯の音を聴きつつ除夜の鐘 駒田暉風/初詣の俳句 人波に身体任せて初詣 駒田暉風/ラグビーの俳句 ラグビーのインタヴュー記事しかとあり 石川順一/雪の俳句 雪の降る様な気配の大気かな 石川順一/寒鯉の俳句 寒鯉や口を動かす事止めず 石川順一/山焼きの俳句 遠つ祖の一瞬にして山焼ける 森戸しゆじ/食積の俳句 食積に喜寿の祝意の詰められし 野田ゆたか/寒見舞の俳句 百薬の長てふ薬寒見舞 野田ゆたか/雪兎の俳句 雪兎暮れて狭庭に放ちけり 野田ゆたか