12-a-10
[季節] 仲冬を主に三冬(12月を主に11月から1月)時候季題
[季題] 冬ざれ(ふゆざれ)
[副題] 冬ざるる(ふゆざるる)
草木も枯果て天地が荒んでいて見渡す限りの冬の景色をいう。
古語の「冬されば」の誤用が定着したものといわれる。
「さる」はやってくるの意で「夕さる」「春さる」などと使う。
「冬されば」は「冬がやってきたので」の意であるが「冬され」の部分が「冬ざれ」として独立して名詞化し「曝る」と混同されて現在の意味が生じた。
この名詞を動詞化した「冬ざるる」という形も慣用化してしまっている。
冬ざれの俳句 清月俳句歳時記/野田ゆたか編の12月の俳句のページです。例句は、芭蕉のほかは現在活動中の有季定形・伝統的俳句作家の皆様の俳句から抽出しています。編者野田ゆたかは、平成25年1月現在、インターネット俳句「清月」を主宰しています。[季節] 仲冬を主に三冬(12月を主に11月から1月)時候季題[季題] 冬ざれ(ふゆざれ)[副題] 冬ざるる(ふゆざるる)▼副題『冬ざるる』の例句ページへ リンク草木も枯果て天地が荒んでいて見渡す限りの冬の景色をいう。古語の「冬されば」の誤用が定着したものといわれる。「さる」はやってくるの意で「夕さる」「春さる」などと使う。「冬されば」は「冬がやってきたので」の意であるが「冬され」の部分が「冬ざれ」として独立して名詞化し「曝る」と混同されて現在の意味が生じた。この名詞を動詞化した「冬ざるる」という形も慣用化してしまっている。/冬ざれの俳句 冬ざれや梵鐘草木みな眠り 高橋泉也/冬ざれの俳句 冬ざれの路地奥烟る遠吠に 南部静季/冬ざれの俳句 冬ざれや人影もなき渡舟場 加藤美津子/冬ざれの俳句 冬ざれに佇む鷺の動くまで 林雄次郎/冬ざれの俳句 冬ざれや色なき道のいろは坂 池下よし子/冬ざれの俳句 冬ざれの野に山寺の鐘とどく 岡崎桜雲/冬ざれの俳句 冬ざれや一舟浮かぶ最上川 阿部和雄/冬ざれの俳句 冬ざれや持てるはずなき力石 田村公平/冬ざれの俳句 冬ざれて二の丸庭の石尖る 西村舟津/冬ざれの俳句 冬ざれの田舎を一輌電車過ぐ 有馬やよこ/冬ざれの俳句 水漬き舟冬ざる景の一つかな 中野千江子/冬ざれの俳句 冬ざれや軒を連ねて空店舗 石崎そうびん/冬ざれの俳句 冬ざれや哀史を秘めし工女墓 八巻年子/冬ざれの俳句 冬ざれの国府跡地の静寂かな 正木和子/冬ざれの俳句 風紋のくずれて砂丘冬ざるゝ 岩本かず子/冬ざれの俳句 歩くほど冬ざれて来る景色かな 石川順一/冬ざれの俳句 冬ざれや立ち腐れたる苫家かな 前川嘉風/冬ざれの俳句 冬ざれを崩せし苑の箒の目 野田ゆたか/冬ざれの俳句 冬ざれや供花も枯れをり無縁墓 藤永敬天子