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[季節] 仲冬を主に三冬(12月を主に11月から1月)時候季題
[季題] 寒さ(さむさ)
[副題] 寒し(さむし) 寒々(さむざむ)
寒さを感じるのは冬だけではないが俳句では冬の骨身にこたえる寒さをいう。
冬という季節感を踏まえて肌に感じる寒さの外に心理的に感じる寒さもよく詠まれる。
※ 朝寒・夜寒は晩秋(10月)の季題となる。
寒さの俳句 清月俳句歳時記12月の時候俳句のページです。編者野田ゆたかは、平成22年1月現在、インターネット俳句「清月」を主宰しています。 [季節] 仲冬を主に三冬(12月を主に11月から1月) 時候季題 [季題] 寒さ(さむさ) 寒さといっても、実際に身に感じる寒さ、見るからに寒そうだと感じる寒さなどから厳寒の厳しいものまであり、一口に寒さとっても、その程度はいろいろである。俳句では、冬の骨身にこたえる寒さを云います。 <編者の私見> 冬という季節感を踏まえて、肌に感じる寒さの外に心理的に感じる寒さも季題の寒さに加えてしかるべきだと思う。朝寒・夜寒は晩秋(10月)の季題となる。 寒さの俳句 湯の名残今宵は肌の寒からむ 松尾芭蕉 寒さの俳句 香煙をぬくしと感じ居る寒さ 西崎佐知 寒しの俳句 触るる手も寒しとげぬき地蔵尊 西村舟津 寒さの俳句 出掛けには思ひも寄らぬこの寒さ 岩本幸子 寒さの俳句 隣家の子犬よく鳴く寒さかな 山田和江 寒さの俳句 物寄せて姑亡き部屋の寒さかな 土舘イサ 寒さの俳句 寒さの俳句後輩に囲まれてゐて寒さなく 西野一朗 寒さの俳句 仄暗き毘沙門堂の寒さかな 田中雍子 寒さの俳句 比叡暮れ寒さなほ増す湖の風 渡辺伝三 寒しの俳句 神域の肌さす寒さ清しかな 辻多津子 寒さの俳句 寒き日や香煙絶えぬ法善寺 山口広子 寒さの俳句 狛犬の吽より滲み出る寒さ 野田ゆたか/寒さの俳句 はづさるるまねきに京の寒さかな 稲福昌一/寒さの俳句 終焉の句碑の陰なる寒さかな 森田公二/寒さの俳句 古道暮れ俄かに寒さ増す山気 冨士みのる/寒さの俳句 ぞくとする寒さ厳しき朝が好き 保坂道子/寒さの俳句 黒鍵に今朝の寒さを叩きけり 橋本幹夫/寒さの俳句 早朝の寒気厳しき魚市場 足立山渓/寒さの俳句 寒き夜の世俗に響く読経かな 後藤允孝