10-g-28
[季節] 晩秋(10月) 植物季題
[季題] 野菊(のぎく)
[副題] 野紺菊(のこんぎく) 野路菊(のぢぎく/のじぎく)
野菊晴(のぎくばれ)
山野に自生している菊に似た花の総称。
その中にはキク属・コンギク属・ヨメナ属などの植物が含まれている。
色は白と薄紫のものが多い。
紺菊(野紺菊)は紫色・油菊は黄色・うす紫の嫁菜の花も含まれそれぞれに風情がある。
野菊の俳句 清月俳句歳時記/野田ゆたか遍のページです。例句は原則として文語旧仮名遣いで詠まれた有季定型の伝統的俳句を取り上げています。[季節]晩秋(10月)植物季題[季題]野菊(のぎく)[副題]野紺菊(のこんぎく)野路菊(のぢぎく/のじぎく)野菊晴(野菊晴)▼副題『野紺菊』の例句へ▼副題『野菊晴』の例句へ山野に自生している菊に似た花の総称。その中にはキク属・コンギク属・ヨメナ属などの植物が含まれている。白と薄紫のものが多い。紺菊(野紺菊)は紫色・油菊は黄色・うす紫の嫁菜の花も含まれそれぞれに風情がある。/野菊の俳句 なでしこの暑さわするる野菊かな 松尾芭蕉/野菊の俳句 殉教徒葬りし岬の野菊径 村上唯志/野菊の俳句 摘んで来し野菊も供へ流人墓 近藤清女/野菊の俳句 点在の伏屋をつなぐ野菊かな 若林柾矢/野菊の俳句 沼ほとり歩み止めし野菊原 南部静季/野菊の俳句 捨てられし簗の蛇籠よ野菊叢 貫野 浩/野菊の俳句 少こしづつ試歩繰返し野菊まで 土舘イサ/野菊の俳句 日を受けて野菊の光る棚田かな 西村舟津/野菊の俳句 野菊咲く廃れし路の石祠 加藤哲夫/野菊の俳句 峯寺に近づくほどに野菊濃し 辻多津子/野菊の俳句 名に親し哲学の道野菊濃し 武田愛女/野菊の俳句 無住寺の庭に奔放野菊かな 水野良子/野菊の俳句 つつましく咲きて野菊の香の高く 橘川 重/野菊の俳句 野仏の供華にと手折る野菊かな 松宮育子/野菊の俳句 故里の野菊咲く道今もなお 津田喜美/野菊の俳句 草共に刈られし野菊籠の中 本田敏子/野菊の俳句 何にでも野菊を活けて峠茶屋 伊藤悦子/野菊の俳句 摘みて来し野菊供へし蜑の墓 橋本照子/野菊の俳句 母眠る郷の墓苑に野菊咲く 森本順子/野菊の俳句 野菊咲く思ひ思ひの色にかな 川上真太郎/野菊の俳句 丈短か野菊羅漢に奉る 大畠宮子/野菊の俳句 この花がいちばん好きと野菊咲く 池下よし子/野菊の俳句 野菊濃き落人村に将の墓 竹中三津子/野菊の俳句 露座仏の供華に野菊をどんと摘む 足立山渓/野菊の俳句 ためらいて風に委ねし野菊かな 川村文香/野菊の俳句 野佛の供華に野菊の一枝を 綾井 美/野菊の俳句 投げ入れの野菊で香る部屋の中 笠井美和子/野菊の俳句 道祖神杣の手向けし野菊かな 吉本昌女/野菊の俳句 黄昏の野菊の坂を辿りけり 橋本幹夫/野菊の俳句 家族して作業の庭の野菊かな 山田行恵/野菊の俳句 日射しにも流れにも添ふ野菊かな 市原遊亀/野菊の俳句 道の辺の野菊の親し通学路 松葉律子/野菊の俳句 そのかみのろばの道筋野菊満つ 神保恵介/野菊の俳句 野菊摘み活けて仏間に香供へ 杉林義男/野菊の俳句 ままごとの子らを手招く野菊かな 青木菅子/野菊の俳句 裏木戸に残る野菊の色違ひ 前田卯生/野菊の俳句 床の間の一壷に活けて野菊かな 足立靖子/野菊の俳句 鉢植の野菊に故郷の人想ふ 大西吉子/野菊咲くの俳句 美しき愛叶わねど野菊咲く 湯沢正枝/野菊咲くの俳句 この辻の古道の標野菊咲く 竹内恵美子/野菊の俳句 白壁の蔵に寄り添ふ野菊かな 中山泰山/野菊の俳句 手折られることなし野菊崖の上 中辻 隆/野菊濃しの俳句 古窯跡発掘調査野菊濃し 土屋 勝