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[季節] 晩秋(10月)        時候季題

[季題] 夜寒(よさむ)

[副題] なし。
 
 
 晩秋の夜分になって感じる寒さのことである。
 
 日暮とともにひたひたと寒さが忍びよってくる。
 
 手足の先や首すじ膝頭のあたりが冷たく煖火が恋しくなってくる。
 
 戸外に出たときや夜の戸締まりをするときなどに夜寒を感じることも多い。
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夜寒の俳句 清月歳時記/野田ゆたか遍 haiku noda yutaka saijiki 例句は、インターネット俳句清月俳句会の投句及び廃刊俳誌「引鶴」の雑詠句或いは芭蕉俳句などから抽出しています。京都清月庵 木津川市 大阪清月庵 枚方市 有季定型俳句 伝統俳句の歳時記のページです。編者野田ゆたかは、インターネット俳句会「清月」を主宰しています。 [季節] 晩秋(10月)時候季題 [季題] 夜寒(よさむ)[副題] なし。晩秋、夜分になって感じる寒さのことである。日暮とともに、ひたひたと寒さが忍びよってくる。手足の先、首すじ、膝頭のあたりが冷たく、暖火が恋しくなってくる。戸外に出たときや夜の戸締まりをするときなどに夜寒を感じることも多い。・夜寒の俳句 乳麪(にゅうめん)の下たきたつる夜寒哉 松尾芭蕉・島夜寒の俳句 波止の灯の消されてよりの島夜寒 舘野翔鶴・夜寒の俳句 膝掛をかけて落付く夜寒かな 山中明石・夜寒の俳句 一枚を重ね寛ぐ夜寒かな 西村舟津・夜寒の俳句 祖母腰をさすり早寝の夜寒かな 姉歯義ひろ・夜寒の俳句 踏切の待つ間の長き夜寒かな 川島吉太郎・夜寒の俳句 忘れゐし新聞とりに門夜寒 土井木賊・夜寒の俳句 空港へ見送る後の夜寒かな 笠井美和子・駅夜寒の俳句 傘持ちて妻を迎へし駅夜寒 橋本正勝・夜寒の俳句 雨音を一人聞き入る夜寒かな 嶋きさ子・星見る夜寒の俳句 更けし夜の好みの星見る夜寒かな 鈴木かね・看板夜寒の俳句 開店の看板夜寒の灯が点る 森本順子・夜寒の俳句 送られて車見送る身の夜寒 橘川 重・夜寒の灯の俳句 終電のホーム夜寒の灯を残し 堀口まゆみ・夜寒のデスクの俳句 残業の夜寒のデスク拭きて出る 宇都宮美智子・夜寒の俳句 首すくめ家路を急ぐ夜寒かな 瀧尻ク美子・夜寒の俳句 預かりし孫が気になる夜寒かな 本郷智子・夜寒の俳句 法の山一足早く夜寒かな 綾井 美・バス夜寒の俳句 客一人降し無人のバス夜寒 吉本昌女・恙の夜寒の俳句 小恙の夜寒のものを重ねけり 近藤清女・夜寒の俳句 襟元に毛布を寄せる夜寒かな 前川嘉風・夜寒の俳句 深更に目覚めてよりの夜寒かな 前田甲山・夜寒の庭の俳句 露天湯へ夜寒の庭をよぎりけり 田川 栄・夜寒の俳句 遅き子に風呂を急かせて夜寒かな 土舘イサ・夜寒の俳句 旧家にて一人住居の夜寒かな 能口和子・夜寒の俳句 夜寒とて晩酌の量増やしけり 堀江桃雀・夜寒の俳句 煌めきしライトアツプも夜寒かな 田中雍子・夜寒の部屋の俳句 経唱ふ夜寒の部屋に鉦の音 岸野幸子・夜寒の俳句 友送る夜寒の空や星一つ 山田和江・夜寒の俳句 夜寒さの右肩庇ふ左の掌 市原遊亀・夜寒の俳句 咬みさうな犬の目光る夜寒かな 野田ゆたか