10-a-05
[季節] 晩秋(10月) 時候季題
[季題] うそ寒(うそさむ)
[副題] なし。
やや寒・そぞろ寒などと同じ程度の寒さであるがその寒さを感じる心持ちに違いがある。
「うそ」は「薄(うす)」の転化(訛り)であり「なんとなく」うすら寒いことをいう。
※「やや寒」は秋になって感じる寒さであり別題となる。
※「そぞろ寒」は気持ちの上で感じる晩秋の寒さであり別題となる。
※「肌寒」は秋が深まり大気を肌にひんやりと寒く感じることであり
別題となる。
うそ寒の俳句 haiku noda yutaka saijiki 清月俳句歳時記10月の時候俳句のページです。例句は、インターネット俳句清月俳句会の投句及び廃刊俳誌「引鶴」の雑詠句或いは芭蕉俳句などから抽出しています。京都清月庵 木津川市 大阪清月庵 枚方市 有季定型俳句 伝統俳句の歳時記のページです。編者野田ゆたかは、インターネット俳句「清月」を主宰しています。[季節] 晩秋(10月)▼うそ寒の俳句 時候季題[季題] うそ寒(うそさむ)[副題] なし。やや寒・そぞろ寒などと同じ程度の寒さであるが、その寒さを感じる心持ちに違いがある。なんとなく、うそうそ寒いことをいう。「うそ」は「薄(うす)」の訛で、薄ら寒く心の落着かない感じである。▼「やや寒」は、秋になって感じる寒さであり別題となる。▼「そぞろ寒」は、気持ちの上で感じる晩秋の寒さであり、別題となる。▼「肌寒」は、秋が深まり、大気を肌にひんやりと寒く感じることであり、別題となる。▼うそ寒しの俳句 羅漢の俳句 並ぶ羅漢表情豊かうそ寒し 西川寿賀子▼うそさむの俳句 四天王寺の俳句 うそ寒や天邪鬼踏む四天王 松山寿美▼うそ寒の俳句 うそ寒や廃刊と言ふニタ文字 森本恭生▼うそ寒の俳句 うそ寒や僅かな段を踏み違へ 小林圭子▼うそ寒の俳句 うそ寒や昼なほ暗き行者道 渡辺伝三▼うそ寒の俳句 うそ寒や乱れの減りし子の寝相 川崎郁子▼うそ寒の俳句 うそ寒や身丈も夢も収縮期 松井芳朗▼うそ寒しの俳句 約束の電話待つ身のうそ寒し 新 宗幸▼うそ寒しの俳句 古書店の小暗き奥のうそ寒し 笠井美和子▼うそ寒の俳句 うそ寒し夕暮れ近き船溜り 嶋きさ子▼うそ寒の俳句 うそ寒やうどんに七味ひと振りす 長尾健二郎▼うそ寒の俳句 うそ寒やどこに眼鏡を置いたやら 高橋泉也▼うそ寒の俳句 うそ寒やぼんやり灯る非常口 阿形公枝▼うそ寒の俳句 うそ寒や賞味期限は誰のもの 川崎孝二▼うそ寒の俳句 うそ寒や朝の説法長々し. 竹内恵美子▼うそさむの俳句 うそ寒や明るく点す夕餉の灯 辻本和子▼うそ寒しの俳句 メモ残る部屋の広さやうそ寒し 柏村陽子▼うそ寒しの俳句 下車よりは独りの家路うそ寒し 野田ゆたか/うそ寒の俳句 武者隠しなりし鞘の間うそ寒き 舘野翔鶴