09-f-12
[季節] 仲秋を主に三秋(9月を主に8月から10月)動物季題
[季題] 虫(むし)
[副題] 虫の声(むしのこゑ/むしのこえ)
虫時雨(むししぐれ) 昼の虫(ひるのむし)
虫の音(むしのね) 虫すだく(むしすだく)
虫籠(むしかご) 虫の秋(むしのあき)
秋鳴く虫の総称である。
鳴くのはいずれも雄で二枚の前翅をこすり合わせて音を出す。
虫の音色にはそれぞれ風情があり鳴いている所・時・数によって趣も違う。
虫の声を聞くと秋の寂しさが身に迫って感じられる。
「虫時雨」は虫の鳴き競う音を時雨にたとえた語。
町中やとぼしい草むらで鳴く
昼の虫には哀れさがある。
虫の俳句 清月俳句歳時記/野田ゆたか編 仲秋(9月)の俳句のページです。例句は、インターネット俳句清月俳句会の投句及び廃刊俳誌「引鶴」の雑詠句或いは芭蕉俳句など有季定形・伝統的俳句から抽出しています。編纂者は、大阪清月庵主 清月俳句会主宰の野田ゆたかです。[季節] 仲秋を主に三秋(9月を主に8月から10月) 動物季題[季題] 虫(むし)[副題] 虫の声(むしのこゑ/むしのこえ)虫時雨(むししぐれ)昼の虫(ひるのむし)虫の音(むしのね)虫すだく(むしすだく)虫籠(むしかご)虫の秋(むしのあき)▼副題『虫の声』の例句ページへ リンク▼副題『虫時雨』の例句ページへ リンク▼副題『昼の虫』の例句ページへ リンク▼副題『虫の音』の例句ページへ リンク▼副題『虫すだく』の例句ページへ リンク秋鳴く虫の総称である。鳴くのはいずれも雄で二枚の前翅をこすり合わせて音を出す。虫の音色にはそれぞれ風情があり鳴いている所・時・数によって趣も違う。虫の声を聞くと秋の寂しさが身に迫って感じられる。「虫時雨」は虫の鳴き競う音を時雨にたとえた語。町中やとぼしい草むらで鳴く昼の虫には哀れさがある。 <例句>/虫の俳句 外湯跡荒れて残んの虫が鳴く 舘野翔鶴/虫の俳句 遙か来し遠流の島の虫の秋 山ロ正秋/虫の俳句 鳴く虫に団欒の灯を落しけり 西村舟津/虫の俳句 虫に寝て鐘に目覚めし坊泊まり 稲福昌一/虫の俳句 月蝕の欠けゆき虫の昂ぶりぬ 岡村紀洋/虫の俳句 寂寞と虫鳴く墓所に栗鼠駈ける 松山寿美/虫の俳句 せせらぎや虫聞く耳に変りけり 土井木賊/虫の俳句 里帰りせし娘と雑魚寝虫の秋 姉歯義ひろ/虫の俳句 職退きて農に生甲斐虫を聞く 南部静季/虫の俳句 惜しみなく命燃やせし虫の秋 山口広子/虫の俳句 お喋りの果てぬ姉妹や虫の宿 川崎郁子/虫の俳句 黄昏て虫の浄土の無住寺 高橋泉也/虫の俳句 六地蔵頭巾浄らに虫浄土 本郷智子/虫の俳句 厨ごと済みたる窓に虫を聞く 伊藤悦子/虫の俳句 虫の世となりたる夜の会所かな 宇都宮美智子/虫の俳句 聞き耳を立てれば虫の二重唱 阿形公枝/虫の俳句 雨去りて演奏再開秋の虫 山口美琴/虫の俳句 しみじみと戦禍の壕に虫を聞く 東 嘉子/虫の俳句 かがり火に浮き立つ城や虫の闇 及川輝子/虫の俳句 扁額に連ぬ講の名虫の宿 山田行恵/虫の俳句 松島の景一望の虫の宿 奥田不二子/虫の俳句 虫鳴きて癒されており終風呂 八島厚子/虫の俳句 灯を消して虫に癒さる夜となりぬ 小島春子/虫の俳句 狭庭にも虫すむ草のありにけり 田中由美子/虫の俳句 虫籠を下げて二学期始まりぬ 加藤哲夫/虫の俳句 土手の虫川瀬の音を凌ぎ鳴く 戸本文雄/虫の俳句 歩を停めて虫の闇夜をすかし見る 山本宏子/虫の俳句 そこはかと佗びしさつのる虫の夜 森島緋紗江/虫の俳句 虫鳴くや野仏耳を傾けて 渡辺伝三/虫の俳句 気儘なる生活に更くる虫の夜 藤戸寿枝/虫の俳句 虫絶えしふつと夫婦の夜であり 野田ゆたか