07-b-04
[季節] 晩夏を主に三夏(7月を主に5月から7月)天文季題
[季題] 雲の峰(くものみね)
[副題] 峰雲(みねぐも)
入道雲(にふだうぐも/にゅうどうぐも)
「雲の峰」は陶淵明の漢詩「夏雲多奇峰」から出た言葉で夏の積乱雲のことです。
積乱雲が山の如く白く濃くむくむくと湧きのぼりせりあがる様を山にたとえて峰という。
入道雲は積乱雲の異称。
陶淵明漢詩集「四時」
春水滿四澤 → 春水 四澤に 滿ち
夏雲多奇峰 → 夏雲 奇峰に 多し
秋月揚明輝 → 秋月 明輝を 揚(あ)げ
冬嶺秀孤松 → 冬嶺 孤松を 秀(ひい)づ
雲の峰の俳句 清月俳句歳時記/野田ゆたか遍のページです。例句は原則として文語旧仮名遣いで詠まれた有季定型の伝統的俳句を取り上げています。清月俳句会の歳時記 July haiku a glossary of seasonal words for haiku poets noda yutaka/[季節] 晩夏を主に三夏(7月を主に5月から7月) 天文季題[季題] 雲の峰(くものみね)[副題] 入道雲(にふだうぐも/にゅうどうぐも)副題『峰雲』の例句へ ▼副題『入道雲』の例句へ「雲の峰」は陶淵明の漢詩「夏雲多奇峰」から出た言葉で夏の積乱雲のことです。積乱雲が山の如く白く濃くむくむくと湧きのぼりせりあがる様を山にたとえて峰という。 入道雲は積乱雲の異称。 陶淵明漢詩集「四時」 春水滿四澤 →春水 四澤に 滿ち 夏雲多奇峰 →夏雲 奇峰に 多し 秋月揚明輝 →秋月 明輝を 揚(あ)げ 冬嶺秀孤松 →冬嶺 孤松を 秀(ひい)づ/雲の峯の俳句 ひらひらと挙る扇や雲の峯 松尾芭蕉/雲の峰の俳句 雲の峰利尻の富士を裾にして 西ア佐知/雲の峰の俳句 紺碧の海に真白き雲の峰 西川寿賀子/雲の峰の俳句 雲の峰制す大極殿の鴫尾 門田窓城/雲の峰の俳句 雲の峰映れる淡海の波静か 松山寿美/雲の峰の俳句 雲の峰浜一杯に魚干す 姉歯義ひろ/雲の峯の俳句 ぶら下りゐる電工や雲の峯 貫野浩/雲の峰の俳句 伊吹山時つ湖北雲の峰 橋本正勝/雲の峰の俳句 大台の入日に映ゆる雲の峰 若林柾矢/雲の峰の俳句 釣り舟に足りる心や雲の峰 土井木賊/雲の峰の俳句 背を競い遠く近くに雲の峰 駒田暉風/雲の峰の俳句 雲の峰目がけゴンドラ昇り行く 西村舟津/雲の峰の俳句 夕日いま沈む大海雲の峰 橋本幸子/雲の峰の俳句 雲の峰一期一会と惜しみけり 高橋泉也/雲の峰の俳句 サーファの立上る果て雲の峰 樋口千恵/雲の峰の俳句 ロープウェイ眞直ぐに伸びて雲の峰 栗林清揺/雲の峰の俳句 山脈に沿って連なる雲の峰 山本青水/雲の峰の俳句 三山を眼下にしたり雲の峰 山本宏子/雲の峰の俳句 周航の歌詞のロマンよ雲の峰 松阪久美子/雲の峰の俳句 演習の砲音ひびく雲の峰 中田きみ江/雲の峰の俳句 争乱は何時も何処かで雲の峰 橋本幹夫/雲の峰の俳句 雲の峰一目散に伝書鳩 橋本典子/雲の峰の俳句 球場のこゑ湧きあがる雲の峰 池下よし子/雲の峰の俳句 みちのくの山脈青き雲の峰 阿部和雄/雲の峰の俳句 飛行音地鳴りのごとし雲の峰 田中雍子/雲の峰の俳句 沖を航く船影はるか雲の峰 松葉律子/雲の峰の俳句 山巓に風車きらめき雲の峰 奥田不二子/雲の峰の俳句 窓拭きて見上げる空の雲の峰 奥野品子/雲の峰の俳句 刻々と容姿変化の雲の峰 加藤ひかり/雲の峰の俳句 大海の広がる果てや雲の峰 岩井純子/雲の峰の俳句 紺青の水平線の雲の峰 久保田昌子/雲の峰の俳句 運河行く小舟や雲の峯を割り 金城博之/雲の峰の俳句 雲の峰その先行ってみたき町 清水恵山/雲の峰の俳句 雲の峰堵列している県境 佐藤美和子/雲の峰の俳句 雲の峰牧の牛乳濃かりけり 三浦光芳/雲の峰の俳句 広大な平城宮祉雲の峰 山本とも江/雲の峰の俳句 ジャンプ台上るリフトや雲の峰 杓谷蔦枝/雲の峰の俳句 マウンドに立つ甥に檄雲の峯 小川比呂/雲の峰の俳句 雲の峰水平線にむくむくと 小川和子/雲の峰の俳句 ビルとビル谷間に見ゆる雲の峰 庄司典子/雲の峰の俳句 ゴンドラに視界広がる雲の峰 杉山春萌/雲の峰の俳句 槍穂高呑まんばかりに雲の峰 西岡甲子/雲の峰の俳句 山のこと語りたき日よ雲の峰 野田ゆたか