07-b-03
[季節] 晩夏(7月) 天文季題
[季題] 片陰(かたかげ)
[副題] なし。
真上から照りつけていた夏の日もようやく傾きかけると町の家屋や塀の片側に少しずつ日陰をつくり始める。
道行く人は、直射日光の暑さを避けてその日陰になっている涼しい所を通ったりそこで休んだりする。
▼「片陰」の陰を「蔭」と表記する俳人もいらっしゃいますが片陰は、草冠のない「陰」と表記したいものです。
かたかげの俳句歳時記 清月俳句歳時記7月の俳句、時候俳句のページです。例句は、インターネット俳句清月俳句会の投句及び廃刊俳誌「引鶴」の雑詠句或いは芭蕉俳句などから有季定型俳句・伝統俳句作品を抽出しています。京都清月庵 木津川市 大阪清月庵 枚方市。編者野田ゆたかは、平成22年1月現在、ホトトギスに投句し指導を仰ぐとともにインターネット俳句「清月」を主宰しています。[季節] 晩夏(7月天文季題 [季題] 片陰(かたかげ) [副題] なし。 真上から照りつけていた夏の日もようやく傾きかけると、町の家屋や塀の片側に少しずつ日陰をつくり始める。 道行く人は、直射日光の暑さを避けて、その日陰になっている涼しい所を通ったり、そこで休んだりする。 「片陰」の陰を「蔭」と表記する俳人もいらっしゃいますが、片陰は、草冠のない「陰」と表記したいものです。 人巾の片陰たよりバスを待つ 西ア佐知の俳句 片陰に探しあぐねし地図開く 姉歯義ひろの俳句 片陰に主婦ら経済論議かな 松山寿美の俳句 片陰の途切れてしばし立ち止まり 森戸しうじの俳句 片陰を拾ひつ向かふ句会場 森本順子の俳句 片陰を作り歩道のプラタナス 西村舟津の俳句 人避けるごと片陰を拾ひけり 石崎そうびんの俳句 片陰の凹凸あらわ過疎の午後 林雄次郎 街道を格子でつなぐ片かげり 堀口まゆみ 片蔭やペンキ眩しき氷川丸 金城博之 犬に足る片陰犬の知ってをり 藤本春苑 眞直ぐなる片陰歩幅ゆるみをり 辻本和子 人中の片陰たよりバスを待つ 中野千江子 片陰の途切れて長き武家屋敷 中山泰山 片陰に客待つ象の客となる 山田行恵 片陰に自転車並び集ふかな 岩本幸子 片陰へつづき持ち込む立ち話 西野和子 片陰に寄りて一服二服かな 瀧尻久美子 片陰に己の影を引入れぬ 野田ゆたか