06-g-20
[季節] 仲夏(6月) 植物季題
[季題] 十薬(じふやく/じゅうやく)
[副題] どくだみ
どくだみの名で知られる多年草。
下闇に咲く白い十字花が印象的であるが花のように見えるのは総苞で苞の中心に黄色い花を穂状に付ける。
暗緑色の葉は心臓形で先がとがり特異な臭気を持ち葉・茎・根は薬用になる。
薬効が多いことから十薬の名がついた。
十薬の俳句 清月俳句歳時記/野田ゆたか遍のページです。例句は原則として文語旧仮名遣いで詠まれた有季定型の伝統的俳句を取り上げています。清月俳句会の歳時記 June haiku a glossary of seasonal words for haiku poets noda yutaka/[季節] 仲夏(6月)植物季題[季題] 十薬(じふやく/じゅうやく)[副題] どくだみ▼副題『どくだみ』の例句へ どくだみの名で知られる多年草。下闇に咲く白い十字花が印象的であるが花のように見えるのは総苞で苞の中心に黄色い花を穂状に付ける。暗緑色の葉は心臓形で先がとがり特異な臭気を持ち葉・茎・根は薬用になる。薬効が多いことから十薬の名がついた。/十薬の俳句 十薬や幽き窟の風化仏 西ア佐知/十薬の俳句 十薬の白き十字花昏れ残る 近藤清女/十薬の俳句 乾きゆく十薬の香や母憶ふ 吉野濃菊/十薬の俳句 一とむらの十薬確と白十字 山口丘刀/十薬の俳句 子の靴の十薬の香を持ち帰る 姉歯義ひろ/十薬の俳句 十薬も一輪挿しの花として 若林柾矢/十薬の俳句 十薬の十字聖なる花明り 松山寿美/十薬の俳句 十薬の八重を咲かせてハーブ園 迫間喜美子/十薬の俳句 十薬を植ゑた覚えのなかりしが 土舘イサ/十薬の俳句 十薬を摘みて佳き日の天日乾し 南部静季/十薬の俳句 十薬や戸毎に干して海女の里 宇都宮美智子/十薬の俳句 十薬を刈り束ね干す生活かな 古堂周子/十薬の俳句 十薬のいつしか鉢に勢い咲く 佐藤美和子/十薬の俳句 恙無し十薬の花咲くがまま 山中明石/十薬の俳句 雨催ふ風に十薬匂ひけり 小笠原ひろみ/十薬の俳句 十薬の花の十字の暮れ残る 川上真太郎/十薬の俳句 十薬を庇に千して峠茶屋 田川 栄/十薬の俳句 十薬の夜目にもそれと解る程 辻 多津子/十薬の俳句 十薬を干して健康志向かな 森島緋紗江/十薬の俳句 十薬の清き花咲く草の中 阿部和雄/十薬の俳句 十薬の匂ひよ殊の外可憐 井川芳子/十薬の俳句 十薬の花の自さを際立たせ 加藤ひかり/十薬の俳句 駐在に十薬干されありにけり 貫野 浩/十薬の俳句 十薬の香もまた好きと年重ね 岸野幸子/十薬の俳句 十薬の真白き花の静寂かな 橋本幸子/十薬の俳句 十薬の花蕊高く咲きにけり 黒川信子/十薬の俳句 十薬や近道となる抜小路 山本とも江/十薬の俳句 十薬や姑の微熱のつづきをり 加藤美津子/十薬の俳句 十薬や閼伽堂に引く筧沿ひ 市原遊亀/十薬の俳句 十薬や猫の這ひ出る農機小屋 土屋 勝/十薬の俳句 十薬の闇おしひろげ咲きつどふ 新庄一雄/十薬の俳句 十薬や下闇に花暮れ残り 森本順子/十薬の俳句 たそがれや十薬群れて花明り 正木和子/十薬の俳句 檀家来て寺のもてなし十薬茶 川島踊子/十薬の俳句 十薬の手に追へぬ程はびこりぬ 前川嘉風/十薬の俳句 軒下に十薬の束懐かしき 筒井省司/十薬の俳句 十薬を試みに干すニタ括り 竹内恵美子/十薬の俳句 十薬の群れ咲き軒端明るくす 中山泰山/十薬の俳句 路地行くや干す十薬の香にも慣れ 津田鴻林/十薬の俳句 十薬や裏に使わぬ井戸のあり 辻本和子/十薬の俳句 十薬を引いて無口の庭師かな 田村公平/十薬の俳句 十薬や視母の頑固を慈しみ 田中由美子/十薬の俳句 十薬の夜目に明るき花のあや 野田ゆたか