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[季節] 仲夏(6月)              天文季題

[季題] 黒南風(くろはえ)

[副題] 荒南風(あらはえ)
 
 
 梅雨時に吹く暗く陰鬱な湿った南風をいう。
 
 梅雨のころこの風が吹き空が暗くなるので「黒南風」という。
 
 黒南風は穏やかな風であるがときに吹き荒れることがありこの強風を「荒南風」という。
 
 梅雨が明けるころには南風が吹いても空が明るくなるのでこの南風を「白南風」といい別題となる。

 
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黒南風の俳句 清月俳句歳時記・野田ゆたか編纂のページです。例句は、インターネット俳句清月俳句会の投句及び廃刊俳誌「引鶴」の雑詠句或いは芭蕉俳句などから抽出しています。有季定型俳句 伝統俳句の歳時記のページです。編者野田ゆたかは、平成22年1月現在、ホトトギス及び未央で指導を仰ぐとともにインターネット俳句「清月」を主宰しています。 [季節] 仲夏(6月) 天文季題 [季題] 黒南風(くろはえ) [副題] 荒南風(あらはえ) 梅雨時に吹く暗く陰鬱な湿った南風をいう。梅雨に入るころ、この風が吹いて空が暗くなるので「黒南風」という。黒南風は、穏やかな風であるが、ときに吹き荒れることがあり、この強風を「荒南風」という。 梅雨が明けるころには、南風が吹いても空が明るくなるので、この南風を「白南風」といい別題となる。 黒南風の俳句 黒南風や雲広ごりて動かざる 西崎佐知 黒南風の俳句 黒南風の雨無き重さありにけり 西川寿賀子 黒南風の俳句 黒南風の留まるところ鵜の塚 稲福昌一 黒南風の俳句 黒南風や絵の具溶くかに烏の天守 門田窓城 黒南風の俳句 黒南風や石塊並めし流人墓 村上唯志 黒南風の俳句 連絡船発つ黒南風の沖暗し 西村舟津 黒南風の俳句 黒南風や屹立したる賎ヶ岳 貫野 浩 黒南風の俳句 黒南風や白鳳の杜尚暗め 奥田不二子 黒南風の俳句 黒南風や忽ちにして波荒ぶ 高橋泉也 黒南風の俳句 黒南風の運んで来たるハーブの香 森本恭生 黒南風の俳句 黒南風や櫓を引き上ぐる渡舟かな 水野良子 黒南風の俳句 黒南風や俯瞰の盆地八幡町 杉林義男 黒南風の俳句 黒南風や晩鐘一打逆らひぬ 青木菅子 黒南風の俳句 黒南風に昼をともせる書齋かな 村上節子 黒南風の俳句 黒南風やベンチにありし湿りかな 山田行恵 黒南風の俳句 黒南風に大きくうねる大樹かな 小川和子 黒南風の俳句 黒南風や集団下校見守りて 能口和子 黒南風の俳句 黒南風やケーブルの道かけのぼる 本田敏子 黒南風の俳句 黒南風の隠しきりたる島の影 野田ゆたか