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湯沢正枝の第三句集「桑の道」の第2頁。桑の俳句 桑の道五つ六つの頃のこと。梅の俳句 梅白き鐘つき堂に人の声。春浅しの俳句 洋装の遺影は無言春浅し。啓蟄の俳句 啓蟄や乳歯抜けたとかけて来し。春の雨の俳句 新しき墓標に春の小糠雨。蛙の俳句 子離れに馴れて夕餉の遠蛙。