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2月27日 開催
     春雪の町は音消しただ黙す 松山寿美
  小さき花小さく揺らして花馬酔木
 
    耶蘇島の踏絵に乙女十字切る 稲福昌一
    噴煙の阿蘇を背らに野火走る
 
     せせらぎの光滑らせ水温む 長嶺 勇
    二三歩に転ぶ幼なに草萌ゆる
 
     古き良き明治の調べ手毬唄 林 雄次郎
     月凍てて忿怒の相の不動尊
 
     春光の刻むさざなみ浮見堂 西村舟津
    初音聞く耳福の庭に日の溢れ
 
      浮島の辺り靄ひて水温む 森本恭生
       水棹より零るる雫猫柳

   大琵琶に日なが吹き荒ぶ春疾風 野田ゆたか
    酒肴など獺の祭のありやうに

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・

  相呼応して陸続と鴨引ける
  暴れ竜めく九頭竜の雪解水
春雪の俳句 春雪の町は音消しただ黙す 松山寿美。馬酔木の花の俳句 小さき花小さく揺らして花馬酔木 松山寿美。踏み絵の俳句 耶蘇島の俳句 耶蘇島の踏絵に乙女十字切る 稲福昌一。野火の俳句 阿蘇の俳句 噴煙の阿蘇を背らに野火走る 稲福昌一。水温むの俳句 せせらぎの光滑らせ水温む 長嶺 勇。草萌ゆるの俳句 二三歩に転ぶ幼なに草萌ゆる 長嶺 勇。手毬唄の俳句 古き良き明治の調べ手毬唄 林雄次郎。凍て月の俳句 月凍てて忿怒の相の不動尊 林雄次郎。春光の俳句 春光の刻むさざなみ浮見堂 西村舟津。初音の俳句 初音聞く耳福の庭に日の溢れ 西村舟津。水温むの俳句 浮島の辺り靄ひて水温む 森本恭生。猫柳の俳句 水棹より零るる雫猫柳 森本恭生。春疾風の俳句 大琵琶に日なが吹き荒ぶ春疾風 野田ゆたか。獺の祭の俳句 酒肴など獺の祭のありやうに 野田ゆたか。鴨引くの俳句 相呼応して陸続と鴨引ける 岬忠。雪解水の俳句 暴れ竜めく九頭竜の雪解水 岬忠。2014年(平成26年)2月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。