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1月17日 開催
     標高差確と樹氷の太りゆく 稲福昌一
      語部の訛親しき炉辺明り
 つひに日を見ざりしままに雪に昏れ
 
       薺粥厨に溢る野の香り 松山寿美
   雨いつか雪となりたる静寂かな
  武の神の破魔矢咥へて獅子の舞ふ
 
   大寒や何処かガラスの割れる音 林 雄次郎
   揺るぎたる気を引締めて初句会
     友の訃や丹波あたりは雪催
 
     萬象の閑けさにあり寒牡丹 門田窓城
 寒天を真直ぐに裂きてドクターヘリ
     寒夜更く棟に響ける靴の音
 
    亀井戸の凍れる水に経木浮く 西村舟津
    三家族揃ひて屠蘇の順を待つ
    子や孫と過して早し三日過ぐ
 
     離陸待つ一機一機に初明り 野田ゆたか
     夕映をとどめて岬の野水仙
     風花や二月堂へと歩を起す
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・
 
  抜きん出て貌の尖りし凍比叡
   大寒や天まで抜ける鐘の音
  寒の水一気に呑みて自若たり
 
 
  
樹氷の俳句 標高差確と樹氷の太りゆく 稲福昌一。語部の炉明りの俳句 語部の訛親しき炉辺明り 稲福昌一。しまく雪の俳句 つひに日を見ざりしままに雪に昏れ 稲福昌一。厨に香るなずな粥の俳句 薺粥厨に溢る野の香り 松山寿美。雪の俳句 雨いつか雪となりたる静寂かな 松山寿美。破魔矢の俳句 武の神の破魔矢咥へて獅子の舞ふ 松山寿美。大寒の俳句 大寒や何処かガラスの割れる音 林雄次郎。初句会の俳句 揺るぎたる気を引締めて初句会 林雄次郎。雪催いの俳句 友の訃や丹波あたりは雪催 林雄次郎。寒牡丹の俳句 萬象の閑けさにあり寒牡丹 門田窓城。寒天の俳句 寒天を真直ぐに裂きてドクターヘリ 門田窓城。寒夜の俳句 寒夜更く棟に響ける靴の音 門田窓城。亀戸の凍れる水の俳句 亀井戸の凍れる水に経木浮く 西村舟津。三家族の屠蘇の俳句 三家族揃ひて屠蘇の順を待つ 西村舟津。三日過ぎるの俳句 子や孫と過して早し三日過ぐ 西村舟津。離陸機の初明りの俳句 離陸待つ一機一機に初明り 野田ゆたか。岬の野水仙の俳句 夕映をとどめて岬の野水仙 野田ゆたか。二月堂の風花の俳句 風花や二月堂へと歩を起す 野田ゆたか。比叡山の凍ての俳句 抜きん出て貌の尖りし凍比叡 西ア佐知。大寒の俳句 大寒や天まで抜ける鐘の音 西ア佐知。寒の水の俳句 寒の水一気に呑みて自若たり 西ア佐知。2009年(平成21年)1月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。