平
成
九
年
一〇
月
1997/10
桜紅葉
野田ゆたかの俳句/10月。紅葉の俳句 疎水路に沿ひし紅葉の濃かりけり。桜紅葉の俳句 桜木の紅葉枝垂るる勅使門。山装うの俳句 山装ふあまたの錦重ね着て。秋行くの俳句 秋ゆくと言へばそれらしき城。稲の俳句 頭垂る支援物資となる稲も。秋の空の俳句 囲はれの麒麟が秋の空に喰む。蜜柑の俳句 汚れ手に蜜柑を貰ふ中休み。清月庵主 野田ゆたか。