平
成
九
年
八
月
1997/08
盆の月
野田ゆたかの俳句/8月。硯洗うの俳句 洗ひたる硯が乾く間の喫茶。天の川の俳句 銀漢の水掬はんとひしやく星。朝顔の俳句 朝顔の登り詰めては横這ひに。秋めくの俳句 存分に働き影の秋めきし。七夕の俳句 割込みて七夕竹に吊る拙句。盆の月の俳句 精一杯生きて清らに盆の月。草市の俳句 午後の陽を背に草市の地割かな。清月庵主 野田ゆたか。